打小人

さて、本日は「打小人(ダーシウヤン)」の儀式について。小さい人を打つ、とは、自分に害を与えるような「心の小さい人」を叩いてお仕置きするという意味です。

例えば、職場で嫌がらせをしてくる同僚や、迷惑な隣人、嫌いな客などに対して、どうしても腹の虫が治まらないような時には、自分で相手に直接仕返しをするのではなく、この儀式で密かに”おしおき”し、留飲を下げるわけです。

儀式を取り仕切るのは、お仕置き専門職のオバサン達。立派なプロフェッショナルです。コーズウェイベイの陸橋下にお風呂の椅子を並べて、商売をしていらっしゃいます。

お仕置きしてほしい相手の名前を紙に書いてオバサンに渡すと、お仕置きの呪文を唱えながら、手に持ったスリッパで「パコーンパコーン」とその紙を叩いて、相手を叱ってくれるというもの。

心の小さい人との関係を解き、代わりに貴人を引き寄せますように、という祈りをささげる、この儀式。真面目に相手を呪っている(?)のかもしれませんが、眺めていると、どことなくユーモラスなのです。