街歩き
紅磡 Hung Hom ホンハム
香港理工大学
さて、この白い建物。一体なんでしょう?
全体的に斜めっていて、まるで今にも崩れそうなミルクレープのようにも見えますが・・・?!
この前衛芸術作品のようなビル、香港理工大学デザイン学部の建物なんです。外観もユニークですが、建物の中もユニーク。全てのフロアが一つとして同じ形をしておらず、どの部屋も窓の形も不規則な形をしていて迷路のようです。
部屋の不規則な形状のため、歩を進めるごとに景色に変化が生まれます。また、光と影が内装の白い壁に表情を生み出していて、まるで巨大なアートギャラリーのようです。
こんな建物で勉強していたら、芸術的なアイディアが次々湧きそうな羨ましい環境!・・・でも、窓のお掃除は大変そうですね(笑)。
尖沙咀 Tsim Sha Tsui チムサーチョイ
アベニュー・オブ・スターズ(星行大道・Avenue of Stars)
香港映画ファンには堪らない観光スポット「アベニュー・オブ・スターズ(星行大道・Avenue of Stars)」。チムサチョイはビクトリアハーバー沿いにある、景色のよいプロムナードです。
この道沿いには、ブルース・リーの銅像や、香港映画スター達の手形が足元に敷き詰められてあり、観光客でいつも賑わっています。
さてここで、ブルース・リーに負けず劣らず堂々とスターの貫禄を放っているヒーロー。香港で絶大な人気を誇るアニメの主役、「マクダル」という子豚ちゃんです。
日本で「豚」というと、場合によってはネガティブな意味が込められたりしますが、香港での「豚」は縁起の良い動物としてステータスが高く、キャラクターやモチーフとして歓迎される動物の一つです。
ザ・リッツ・カールトン香港
香港と言えば、なんといっても高層ビル群。地上から空を見上げるように仰ぎ見るのも楽しいですが、高所平気症(=高いところ大好き!)な私にとっては、やはり上からの眺めにワクワクがとまりません♪
まるで飛行機から地上を見下ろしているようなこの眺め。香港で一番高いビル(世界第4位)International Commerce Centreにある ザ・リッツ・カールトン香港の103階、Café 103 からチムサチョイを見下ろしたところです。ガラスにへばりついて下界を覗きこみたくなりますね(笑)。
金鐘 Admiralty
中国人民解放軍駐香港部隊ビル
土台のすぐ上が、くびれた形。ワイングラスのようだ、とか、ジンのボトルを逆さにしたようだという人もいます。斧で切り倒される寸前の大木のようでもあり、なんとなく不安定さを感じる人もいるかもしれません。
この建物は、中国人民解放軍駐香港部隊ビルです。くびれ部分は、地上から敵がよじ登って侵入してくるのを防ぐ効果があると言われています。
もとはイギリス植民地時代に、イギリス海軍の敷地に建てられたもの。駐香港イギリス軍のビルとして使われていましたが、1997年の中国返還とともに人民解放軍のビルとなりました。
ちなみに、最寄の地下鉄駅はAdmiralty(アドミラルティ)ですが、これは「海軍本部」という意味です。駅名の由来からも歴史が感じられますね。
Lippo Centre
香港歩きの一つの楽しみは、個性的な高層ビルを眺めること。写真はアドミラルティ(金鐘)駅近くに位置するオフィスビル「Lippo Centre」を香港公園側から眺めた景色です。
Lippo Centreは、アメリカ合衆国の建築家ポール・ルドルフ(Paul Rudolph)氏によって設計され、1987年に建設されました。
反射ガラスに覆われたビルの、この複雑な凹凸。皆さんの目には、いったい何に見えますか?
ルドルフ氏の思惑はどこにあったのかわかりませんが、私にはモアイ像のように見えていました。巷では「コアラが木にしがみついているようだ」とも言われているそうです。そう聞くと、もう木に鈴なり状態のコアラにしか見えませんね(笑)。
ビルの広告
1階は店舗。その上のスペースで広告収入を得やすいようにと狙ったのか、2~3階の壁は平らなのに、4階から突如張り出した部屋。ここから上は、少しでも多くの家賃収入を狙っているのでしょう。なぜか階の区切りとは異なる「3.5階部分」までの広告スペースも、よく見ると4階の窓枠の下、ぎりぎりで区切っているんですね。ここまでだったら、確かに...壁を平らに活用できますね。
そしてこの高さ、バスの二階席から見上げるのにちょうどいい、絶妙な設定です。そんな、ビルオーナー側の攻めの姿勢に感服。
更に、広告主。その突き出した部屋の窪みスペースまで有効活用し、電話番号を表示。壁面を最大限有効活用するぞという意気込みもあっぱれです。
どちらも、ぎりぎりまで攻めていますねw
ビルの駐車場
香港のビルによく見られるのが、1階が駐車場という作り。
住所を頼りに取引先のオフィスを訪問すると、荷物運搬用の大型トラックや、上半身裸の逞しく働く人々が行き交う駐車場の入口。バックするトラックに「オーライ」の合図を送るときには、かけ声の代わりに荷台を棒でガンガン叩く、というのが香港流なので、ますます猛々しい雰囲気に。
そんな中、オフィスの入り口はどこ?!と戸惑うこともしばしばです。が、臆せず駐車場の奥へと進んでみてください。ほとんどの場合、道路に面したところではなく、駐車場の中にエレベーターがあります。
繁華街から少し離れた場所にある、オフィスと町工場と倉庫が雑居したようなビルには、典型的な光景です。殺伐とした入口とは対照的に、オフィスは綺麗な内装だったりして、そのギャップも楽しいです。
横断歩道
建物ではないのですが、街歩きの一部として、香港の横断歩道についてご紹介します。
歩行者用の青信号は、どこも時間が短く、すぐに赤に変わってしまうため、いつも急いで渡ります。時には渡りきれないことも。
この「一度に渡り切れない」というのは想定内のようで、大通りだと道路の真ん中で横断歩道も一区切り。その場合には道の真ん中に待機スペースがありますので、一気に渡れないときには、そこで次に青に変わるまで待ちましょう。
また、信号から常に発信されている「テケテケテケ」という音は目の不自由な方用のシグナル音です。赤の時はゆっくりと「テケ、テケ」。青になるとけたたましく「テケテケテケ!」と鳴ります。メロディはついていません。
つまり、赤でも青でも常に音が鳴りっぱなし。信号の場所がどこなのか、これなら目の不自由な方にも確実にわかりますね。
工事現場
竹で組んだ足場。香港の工事現場でよく見る風景です。
近代的なビルが林立している香港ですが、建設するのも、
鉄のパイプと比べてコストが安いだけでなく、竹の軽さと
近代的なビルが伝統的な竹の足場で囲まれている風景は、
写真撮影用 特設コーナー
香港人は、写真撮影が大好き!
もちろん、日本でも最近は携帯やスマホで気軽に写真を撮ってはSNSでアップしますが、まだ携帯にカメラ機能なんか無かった時代から、もっというとデジカメが普及する以前のフィルムで撮影していた時代から、香港人、とくに若い恋人たちの一般的なデートの一つは、街を背景に彼氏が彼女のポートレートを撮影することでした。
さて、そんな香港のメジャーなショッピングモールには、必ずといっていいほど、写真撮影のための特設コーナーがあります。題材は、香港人に人気のキャラクターだったり、季節の飾りだったり、いろいろです。
写真は、チムサチョイにあるThe Oneというモールの入り口に設置された「くまモン」。こういった特設コーナーは、一定期間毎に入れ替わります。そのたびに、買い物客もフレッシュな気分で撮影を楽しむのです。
トイレ事情
トイレの鍵
香港で戸惑うことの一つが、ビルのトイレを利用しようとすると、入口に鍵がかかっていること。
大きなショッピングモールなどでは大丈夫ですが、小さい商業ビルや、オフィスビルなどではこのようにだいたい鍵がかかっていて、テナント専用になっています。部外者が誰でも利用できるものでは無いのですね。
さて、こんなときには慌てずに、訪問先の店員さんにトイレのカギを借りましょう。写真のようなキーホルダーつきのカギを手渡してくれます。時には一緒にトイレットペーパーも持たせてくれたりします。
日本での生活に慣れていると、そのありがたさに気づきませんが、いつでもどこでも、綺麗にメンテナンスされたトイレが簡単に見つかって、しかも無料で使える環境って、実はけっこう貴重かもしれません。
トイレの水
さて、ここでちょっとマニアック?な香港ネタ。
写真は、香港各地の海辺にある、海水の抽水施設です。
香港の上水道のうち、トイレに使われる水。実はこのように海から汲み上げた海水なんです。この方法で水の供給量を十分に確保しているんですね。
さて、トイレの水が海水であると、日本のトイレとは何が違うでしょうか?まず、水道タンクと手洗い設備が一体化されたものがありません。さらに、ウォシュレットのような洗浄機能付き便座も普及しません。
一度、自宅トイレの水道タンクから水が漏れたことがありました。水が引いた後のトイレの床一面が、透明のきらきらした結晶に覆われて・・・なんと塩田になってました!